学外授業/活版印刷〜つづき〜

前回のブログで紹介した活版印刷の体験授業。

(PD学科の「地域環境デザイン」の授業で、東山の加藤第一印刷さんにお世話になっています)

今日は、その学生たちの作業風景を覗いてきました。

 

各自、3回に渡っての作業ですが、

今日のメンバーは4人。2人が1回目。2人が2回目の作業になります。

 

1回目のメンバーはまずプランを

山田さん(文選工暦55年!ベテランの職人さん)に確認してもらい、

文字サイズや書体の相談をして、文選をしていきます。

 

文選はたくさん並べられた活字を、

ひとつひとつ探して取って、ゲラ箱と呼ばれる木の箱に並べていきます。

ひらがなは「イロハ」、漢字は部首別に辞書と同じ並びで棚に並んでいるので、

探して、見つからない場合は辞書を引いて、探します。

 

職人さんは、すぐに欲しい文字をひょいっと取られるのですが、

この作業がなかなか大変。学生は「ぶつぶつ」と文字を唱えながら

ひたすら探してました。

文選が終わったら、文字を組んでいきます。この工程は植字といいます。

この作業はだいたい2回目の学生。

 

文字を並べて、句読点や余白を作る「コミ」を組み合わせて植字していきます。

頭を使って考えなければ、

どの字がどこにくるのかすぐ見失ってしまいます。

 

この工程も職人さんのアドバイスや助けがなければ

なかなか思うように組めないのです。

組めたら、印刷に移るために、校正刷りをします。

この作業は、加藤さんにお任せします。

加藤さんはベテランの84歳の現役職人さん。

手慣れた様子で組版を印刷機に組み付け、

印刷機を調整し、インクを入れて、紙を置いて、

スムーズに機械を動かしていきます。

 

この校正刷りで、活字の方向や位置、余白などを確認します。

組みが間違っていたら、活字を入れ替えたりしながら修正。

 

今日は一番作業が早かった学生もここで終了。

校正紙を手にした学生はとても嬉しそうに、

誌面を眺めていました。

80年代には「活字よ、さようなら。」そんな声が耳元に届くようになり、

今では活字を扱う印刷会社はどんどん減り続けた。

この授業を学んだ学生たちは、

活版印刷の存在すら知らなかったはずです。

けれど体験して、「活版印刷っていいな。」と思う瞬間が必ずあったと思います。

ちょっとでも多くのことを知って、体験して、

どんどん世界を膨らませて欲しいと思います。

 

あともう少しですが、

全員の作品が刷り上がるのをこのブログで見届けたいと思います。